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九州支部 活動報告

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九州支部、第二回研修会

2018年3月

平成30年3月4日の日曜日、快晴の中、日本臨床歯周病学会平成29年度第2回九州支部教育研修会が「歯周治療に対する包括的アプローチ」と題して、パピヨン24ガスホールにて盛会に行われました。

この研修会は、歯周治療を成功に導くためには、歯科医師と歯科衛生士が情報を共有しながら、同じ目標に向かってそれぞれに仕事を遂行することが重要であることから、歯科医師と歯科衛生士が一緒に聴き、学ぶことのできる講演会として企画されました。和やかな雰囲気の中で、歯科医師、歯科衛生士共に、真剣に研修を受けることができました。

午前中は九州支部の山下素史先生、村川達也先生、樋口琢善先生にご登壇いただき、歯周組織再生療法についてご講演いただきました。まず山下先生には「エムドゲインを用いた再生療法」として、素晴らしい結果と、それを達成するために必要な基本原則を、村川先生には「軟組織による生体防御機構の回復」として、動画も交えて最新の根面被覆術によって、清掃しやすく長期安定した口腔環境の構築について、樋口先生には「歯の保存にこだわった全顎的治療」として、再生療法、矯正治療、補綴治療などを複合的に行って、長期的な安定を獲得する手技についてご講演いただきました。

九州を代表する中堅の先生方の講演でしたが、多くの方が、レベルの高さを感じたことでしょう。

午前の最後は「歯周基本治療・知識をどう活かすか」として、DHの研修会も数多く行っておられる貴島佐和子先生(南歯科医院勤務)に、研修会でいつも出てくる質問や疑問に対する回答や、SRPやSPTに用いる機材や、その選択理由、テクニックについて解説していただきました。

午後からは、貴島さんの院長である南昌宏先生(南歯科医院、大阪市ご開業)とお二人で、DRの目線とDHの目線両方からご講演していただきました。矯正治療や再生療法、補綴治療を全顎的に行って、素晴らしい結果を一旦は得たものの、十数年後には治療時には予想しえなかった問題が、南先生と貴島先生のようなスペシャルタッグをもってしても起こり得ることを教えていただきました。また、その反省から生まれたメインテナンスからトップダウンに考える、より進歩した歯周治療を御教示していただきました。そして経験を積んだ今現在の治療計画や補綴設計、それぞれの患者さんに合った長期にわたる良好なコミュニケーションの築き方など、長期症例をもとに教科書では学び取れない臨床現場の実際を学ぶことができました。日本を代表する歯科医院の症例を学び、新たな目標を見出すことができる、大変に有意義な1日となりました。

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