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理事長挨拶

理事長所信

特定非営利活動法人 日本臨床歯周病学会 理事長 浦野 智

理事長 浦野 智

この度、二階堂雅彦前理事長の後を継ぎ、平成29年4月1日より特定非営利活動法人日本臨床歯周病学会理事長を拝命いたしました。川崎仁先生、鈴木文雄先生、船越栄次先生の臨床歯周病に対する熱き思いを源泉とし誕生した当学会の理事長に就任させていただくことは、私にとりまして身に余る光栄であるとともに、非常に身の引き締まる思いです。現在に至るまで、脈々と受け継がれてきた諸先輩方の思いをさらに発展させ、国民に対してはもちろんのこと、その治療の現場に携わる我々にとっても夢のある学会とすべく努力する所存です。どうぞ、皆様のご協力を賜りますようお願いいたします。

以下に、今後の事業の根幹となる考えを述べさせていただきたいと思います。

【国民への情報提供と、学会としての姿勢の提示】

二階堂執行部の事業において、国民への啓蒙活動の一環として「日本人はこうして歯を失っていく」という書籍を発刊していただきました。非常にわかりやすく興味深い内容で、多くの方々にお読みいただいております。次のステップとして、この新書を通して紹介させていただいた事項に対して、本会がどのような役割を担っていくのかを示すことが必要と感じています。そのためには先ず「歯周病で悩む方を一人でも減らし、国民の暮らしの向上に寄与する」という学会の姿勢を明示し、さらに衆知をはかる必要があると感じています。本年4月より発刊される「歯周病と全身疾患の関わり」に関する内容などは、まさに今後我々が行なっていくべき方向性を示唆しているのではないでしょうか。この内容を我々歯科医療従事者だけのものとせず、一人でも多くの方に伝える必要があると考えます。ご講演をされる機会の多い先生方のために市民公開講座などで使っていただきやすいプレゼンの雛形を作ることもひとつの方法でしょう。また、個々の臨床の現場においても、一般の方々にもできるだけわかりやすく理解していただけるツール(PowerPointファイルなど)を準備するのもひとつの方法と考えます。 いずれにしましても、現在知りうる情報をできるだけスピーディに提供できる 国民目線での対応が必要と考えます。

【治療の現場を担う会員への情報提供】

「会員が相互に膝をつき合わせて歯周治療についてディスカッションする」ことは、そもそも本会設立の原点であり、会員の切望する所でもあります。その場として、年次大会や各支部教育研修会においては、支部理事や会員、非会員の先生方に知恵を絞っていただき、とても興味深いプログラムをご準備頂いてきました。また、各地区の大学歯周病科、保存科とも積極的に連携し、臨床と研究の両面から会員への情報提供を行ってまいりました。それに加えて、今年度からは学会認定医に対するContinuing Educationの充実を図りたいと考えています。認定医を取得するメリットとして、「歯周インプラント認定医」や「歯周病専門医」への資格の取得などが挙げられますが、さらに臨床における知識と技術の修得を目的とした「認定医限定講演」への参加資格も加えていきたいと思います。この講演では、国内外の歯周治療、インプラント治療分野のエキスパートから、より濃い情報を得る機会にしていただきたいと考えています。また、歯周病専門医の資格取得のためのサポートや、学会外に対しても本会の認定医制度のアピールなど、この制度をより活性化させていきたいと考えています。

【学会としての学術研究の推進】

現在本会が進めている学術研究は、「歯周病実態調査」と「脱タバコプロジェクト」です。歯周病関連の学会としては、どちら必要不可欠と考えていますので、今後も積極的に取り組んでいく研究課題です。
それに加えて、再生療法関連の臨床研究を立ち上げたい、と考えています。以前、本会においても「エムドゲインの臨床効果」に関する大規模研究が行われました。我々臨床家にとって、日常の臨床に加えて臨床研究を行うことは非常に負担になることです。しかし臨床に携わる者が、その効果を多施設の結果から分析することは、再生療法を臨床に生かしていく上で大きな意義があると思います。本会には歯周再生療法のエキスパートもたくさん在籍していただいておりますので、是非とも本会だからこそ行える臨床研究にご協力いただきたいと思います。

【他団体との連携強化】

現在本会は、先輩方のご尽力により、国内においては日本歯周病学会(JSP)、海外においてはアメリカ歯周病学会(AAP)、台湾歯周病学会(TAP)と強固な提携を結び、相互で濃密な情報の交換や学会などへの相互参加が積極的に行われています。また、昨年はサンディエゴにおけるアメリカ歯周病学会年次大会が、日本歯周病学会、日本臨床歯周病学会との三学会共催にて開催され、大成功を収めました。そして2018年にはバンクーバーの地においてアメリカ歯周病学会年次大会が、本会主導にて日本の二学会とカナダ歯周病学会の共催のもと開催されることが決まっています。また、本年度は台湾歯周病学会の30周年にあたります。この記念すべき年に、台北にて開催される台湾歯周病学会に是非とも多くの本会会員にご参加いただき、姉妹学会としてさらに連携を深めていきたいと思っております。
さらに、歯周病と全身疾患の関連性が解明されてくる中で、医科の学会との連携を模索していく必要性も強く感じています。

以上、今後進めていくべき重要項目について述べさせていただきました。もちろん上記以外にも数多くの事業を推進させていく必要があります。各種委員会で進めていただいている事業の確認や、今後の課題についても常に連絡をとり、会員にとってより魅力ある、そして社会に信頼される学会となるべく努力していく所存です。そのためにも、是非とも会員の皆様のお力添えを賜りたいと存じます。これから二年間、どうぞよろしくお願いいたします。

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