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理事長所信表明

「ささやかな覚悟を」

特定非営利活動法人 日本臨床歯周病学会

第12代理事長 木村 英隆

理事長 木村 英隆

令和5年4月より第12代理事長に就任いたしました木村英隆です。5,000人を超える会員を擁する本学会の舵取りを任されたことの責任を重く受け止め、ささやかではありますが覚悟を決めました。

本学会は1983年に「臨床歯周病談話会」として創設され、1997年「日本臨床歯周病学会」と改名、そして2006年6月より「特定非営利活動法人(NPO法人)日本臨床歯周病学会」として生まれ変わり現在に至っています。日本臨床歯周学会の目的は、「この法人は、広く一般市民を対象として、歯周治療の普及・啓発に関する事業、国内外の関係諸団体との交流事業、治療技術に係る各種認定事業等を行うことにより、歯周治療を広く社会に定着させ豊かで健康な国民生活の増進に寄与することを目的とする。」(定款第3条)と書かれています。本学会の設立当初より、①歯周治療の普及・啓発 ②国内外との交流事業 ③治療技術に係る各種認定事業、これら3つの事業は40年間に先輩諸氏が粛々とそして確実に成しえてきたことは皆さまもご承知の通りではないでしょうか。

日本臨床歯周学会は、歯周病学およびインプラント学のエキスパートとして臨床歯科を牽引してきました。まさに歯科界の臨床家による臨床家のための学会であると感じています。「歯周病を治す」ということを追い求めた私たちの学会がさらに目指すべきことを、私が心に誓ったことをお示しいたします。

①歯周治療の普及・啓発
本学会は益々深刻化する高齢化社会に対して、歯周病を治療することで1本でも多くの健康な歯を残し、自分の歯で噛み人と楽しく会話ができることの重要性を訴えてきました。歯と口の健康を維持増進させることで、全身の健康と豊かな生活につながるように貢献してきました。前高井執行部から引き継いだ「国民向け啓発動画:にゃんかむちゅ~」を更に活用していきます。

②国内外との交流事業
コロナ禍も収束傾向が感じられるようになり、海外の学会参加も徐々に回復の兆しが見えてきました。とりわけアメリカ歯周病学会および台湾歯周病学会の年次大会への参加を支援します。来年度のサンディエゴで開催されるAAP年次大会は協賛大会ですので、多くの本学会会員との学びを共有したいと思います。また来年は日本歯周病学会との友好協定締結から10周年となります。今後も日本歯周病学会との更なる協力関係を継続していきます。

③治療技術に係る各種認定事業
本学会は、日夜歯周病治療・インプラント治療において研鑽を積んだ歯科医師・歯科衛生士が集う学会です。特に日本歯周病学会歯周病専門医は本学会認定医が申請できる専門医です。現在では日本歯科専門医機構の運用が開始されましたので、そのための本学会認定医を増やすような対策を講じ、そして一人でも多くの歯周病専門医合格者を輩出するように支援します。また本学会会員の皆様に対しても、最新の学術情報の提供や年次大会および支部研修会での発表の支援等、さまざまな事業も充実させていきます。特に若い会員のための発表や研鑽の場となるような企画も計画していますのでご期待ください。

④様々な規則細則等の見直し
本学会には定款をはじめさまざまな規則細則がありますが、規則の施行当初より長い年月が経ちました。そのため法律や時代に合わない規則、あるいは複数の規則細則で整合性がとれていない文言がたくさんあります。今後のデンタル化に対応できるような定款や規則を整備し、新しい時代に対応できる学会へと成長します。

理事長とし本学会事業を継続発展していくことはたいへんな重責ではありますが、社会の変化に遅れることなく5年後10年後に続くような事業を心がけたいと思います。2年間ではありますが、皆さまのご理解とご支援を賜り、国民そして会員一人ひとりのために精一杯力を尽くしたいと思います。

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