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AAP 活動報告

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第108回AAP年次大会参加報告

2022年10月

AAP22委員会 谷口崇拓

2022年10月26日から30日に渡ってアメリカ、アリゾナ州フェニックスにてAAP年次大会が開催された。

本年次大会は本会JACPとJSPの共催大会であり、JACPが共催の主体として2年ほど前から準備してきた。コロナ禍ということで様々な制限があり、ZoomでのCEOCミーティングや調印式、現地渡航できない発表者のための事前収録やePoster発表など従来の共催大会とは異なることも多く初めての経験も多くあった。

日本からの講演者を推薦し、参加者を集めて無事開催が出来たことはAAP側の事務局と役員の先生方の配慮があってのことであり、これまでAAPと良い関係を築いてきた学会の先生方のお陰であると感じた。

10月27日

第8回Pan Pacific Session

前回2020年の第7回は新型コロナウイルス感染拡大により中止となり、今回も開催が危ぶまれたが無事現地開催することが出来た。「Periodontal Regeneration」をテーマに台湾、韓国、日本から演者が集まり、AAPからはDr. Kumarが講演した。当学会からは星嵩先生、奈良嘉峰先生が登壇し、JSPの白方良典先生と共にレベルの高い治療内容で多くの聴衆を魅了していた。会場にはアジアだけでなくアメリカの先生も多く参加しており盛況となった。

第108回AAP年次大会参加報告

AAP-JACP-JSP Leadership Meeting

午後にはAAP、JACP、JSP役員の先生方及びAAP事務局の方々とビジネスミーティングを行い、各学会の近況報告と今後の年次大会予定を確認し、次回の共催大会である2024年サンディエゴ大会について話し合った。

第108回AAP年次大会参加報告2

10月28日

AAP会長のDr. Richardsonの感動的なOpening Speechに引き続いて行われた午前のOpening General Sessionでは、長期に渡る歯の保存をテーマに2人の巨匠による講演が行われ、非常に説得力のある力強いメッセージに感銘を受けた。

続いて行われたIP(Innovations in Periodontics)では小野晴彦先生が著しい歯間乳頭の喪失を再建した症例について良くまとめられたプレゼンテーションで講演した。

また午後にはFCE(Focused Continuing Education)において、清水宏康先生がインプラント治療における最新のデジタルデンティストリーについて豊富な症例を交えた興味深い内容の講演であった。

第108回AAP年次大会参加報告3

その夜は4年振りに開催されたPerio Samurai Nightでは、日本をはじめ台湾や韓国からの参加者、アメリカ在住の日本人、AAPからの招待客を合わせて102名もの参加者となりオープンテラスの素晴らしい会場で大いに盛り上がった。

第108回AAP年次大会参加報告4

10月29日

午前のGS(General Session)では、佐々木猛先生がガミースマイルという難しいテーマにを診断と治療について症例を交えて講演し、他の3人の演者とともに良くまとまったセッションであったのが印象的であった。

昼時にはJACP/JSP Poster Judgingが行われ、現地発表者がポスター前に立ち、閲覧に訪れた参加者と活発なディスカッションを交わしていた。

第108回AAP年次大会参加報告5

午後のFCEでは雨宮啓先生が登壇し上顎洞挙上術を用いたインプラント症例について状況に応じた様々な対応について講演した。続いてのGSでは和田圭祐先生が歯科用レーザー治療についてアメリカでの研究や経験を踏まえてそのメカニズムや作用機序から症例までを講演した。

この他にも30日までJSPから水谷幸嗣先生、前川知樹先生、西村英紀先生、辰巳順一先生の講演があり、それぞれのセッションで座長をされた先生方のご協力もあり久し振りの共催大会は成功裡に終わった。

第108回AAP年次大会参加報告6

AAP年次大会は昨年も開催されたが制限のない対面の大会は久し振りとのことで非常に活気に溢れていた反面、制限解除間もない日本からの参加者は約70名とこれまでの共催大会と比べて少なかったのはやや物足りなさを感じた。

総括として、今回のAAP年次大会は天然歯の保存からインプラントまで偏りのないバランスの取れた大会であったと感じられた。歯周病専門医として天然歯を残すことの大切さ、インプラント治療の適切な診断、管理が重要であることについて、巨匠からこれからの時代を担う新進気鋭の演者まで、AAPのみならずタレント豊富なJACP,JSPの演者から学ばせてもらう貴重な機会となった。

次回は2年後サンディエゴにおいて共催大会が開催されることになっており、新型コロナウイルス感染の収束によって多くの参加を期待したい。

第108回AAP年次大会参加報告7

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