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中国四国支部 活動報告

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中国・四国支部研修会 開催報告

2026年7月

2026年7月26日(日)、広島大学 広仁会館において、日本臨床歯周病学会 中国・四国支部研修会が開催された。

本研修会は、大江大会長の開会挨拶で幕を開け、メインテーマを**『「患者を診る」力が歯周治療を成功に導く ~医療面接・診査・診断 編~』**として、多くの会員が参加した。

午前のプログラムでは4題の会員発表が行われた。

1題目は、**横村康彦先生(光が丘歯科医院)**による「根分岐部病変Ⅱ度を有する下顎大臼歯に歯周組織再生療法を行った一症例」。歯髄壊死を伴う根分岐部病変に対し、感染根管治療を行った後、骨補填材を併用した歯周組織再生療法を実施し、良好な治癒経過を得た症例が報告された。歯内・歯周病変への包括的なアプローチと再生療法の有効性を示す興味深い発表であった。

2題目は、**上中茂晴先生(医療法人KDC かみなか歯科)**による「Blood clot stabilityを考慮した歯周組織再生療法」。Blood clot stabilityを歯周組織再生療法成功の重要な要素として位置付け、外側性骨欠損を伴う症例に対する治療経過が報告された。EMDを用いた歯周組織再生療法に加え、骨補填材を吸収性メンブレンおよび吸収性ピンで固定することで再生スペースを確保し、さらに結合組織移植と歯冠側移動術(CAF)を併用することでflap stabilityの向上を図った。その結果、術後9か月で歯周組織の改善に加え、エックス線写真やCT画像において骨様組織の形成が確認され、良好な治癒経過が示された。また、骨欠損形態に応じてBlood clot stabilityとflap stabilityの双方を考慮した術式選択の重要性や、長期的な予後のためにはSPTにおける継続的な管理が不可欠であることが示され、歯周組織再生療法における知識と技術の重要性を改めて学ぶことのできる発表となった。

3題目は、**網岡鈴佳先生(医療法人瑛幸会 ひで歯科クリニック)**による「重度の歯周炎患者に対する歯周治療の成果と咬合力の変化」。重度慢性歯周炎患者に対する歯周治療を通して、歯周組織の改善とともに口腔機能の変化について考察され、歯周治療の成果を評価するうえで、歯周組織の改善だけでなく、咬合力をはじめとした機能面を含めた総合的な評価の重要性が示された。

4題目は、**松本愛弓先生(あいおい通り歯科クリニック)**による「口腔内の改善の実感が行動変容へ繋がった症例」。根分岐部病変を有する歯ではセルフケアやSRPが困難であり、病状の安定には歯周基本治療と継続的なメインテナンスが不可欠であることが示された。また、感染除去のみならず、生活習慣やリスクファクターを把握したうえで患者一人ひとりに合わせた継続的な支援を行うことの重要性が示され、口腔内の改善を患者自身が実感することが行動変容や長期的な口腔健康の維持につながることを再認識する発表となった。

午後からは2題の特別講演が行われた。

最初に、**高山景子先生(広島すとう歯科・歯周病クリニック)**より「歯周治療を成功に導く歯科衛生士の“診る”力」と題した講演が行われた。歯周組織検査をはじめとする診査において、より正確な情報を得るための技術や知識に加え、口腔内だけでなく患者の全身状態や生活背景まで含めて“診る”ことの重要性について、ご自身の豊富な臨床経験や症例を交えながらわかりやすく解説された。また、歯科医師との的確な情報共有やチーム医療における歯科衛生士の役割、患者との信頼関係を築くためのコミュニケーションの大切さについても触れられ、歯周治療を成功へ導くためには歯科衛生士の高い観察力と包括的な視点が不可欠であることが示された。

続いて、**小出康史先生(公益財団法人慈圭会 慈圭病院)**より「歯周病から全身を診る時代へ ― 見逃していませんか?歯周病の『その先』―」と題した講演が行われた。近年、歯周病は糖尿病や心血管疾患、認知症をはじめとするさまざまな全身疾患との関連が明らかとなっており、本講演では最新のエビデンスを交えながら、歯周病を口腔内だけの疾患として捉えるのではなく、患者の全身状態や生活背景まで含めて診ることの重要性について解説された。また、歯科医療従事者には全身の健康を見据えた視点が求められることや、医科歯科連携の必要性についても紹介され、これからの歯周治療に求められる包括的な診療のあり方について理解を深める貴重な講演となった。

最後に、西原副支部長より閉会の挨拶が行われ、「次回の中国・四国支部研修会は愛媛県で開催予定です。多くの皆さまのご参加をお待ちしております。」との案内があり、大盛況のうちに研修会は幕を閉じた。

日本歯周病学会中国四国3大学・日本臨床歯周病学会中国四国支部合同研修会活動報告

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